お世話になります。
●●です。
株式会社における株主の帳簿閲覧権についてご教示ください。
要件を満たした株主が帳簿閲覧権を行使した場合、
帳簿等を閲覧する場所は会社内に限られるのでしょうか。
例えば、株主の自宅に持ち帰って確認することが可能なのか、
あるいは会社内でも株主でない専門家(税理士等)が同席して
閲覧するということは認められるのでしょか。
基本的なことで恐縮ですがご教示の程宜しくお願い致します。
ご質問、ありがとうございます。
弁護士法人ピクト法律事務所の永吉です。
1 ご質問
>株式会社における株主の帳簿閲覧権についてご教示ください。
>要件を満たした株主が帳簿閲覧権を行使した場合、
>帳簿等を閲覧する場所は会社内に限られるのでしょうか。
>例えば、株主の自宅に持ち帰って確認することが可能なのか、
>あるいは会社内でも株主でない専門家(税理士等)が同席して
>閲覧するということは認められるのでしょか。
2 回答
会計帳簿等の閲覧請求権(会社法第433条)
についてだと思いますので、その前提で回答します。
>帳簿等を閲覧する場所は会社内に限られるのでしょうか。
そうですね。「閲覧」請求の場合には、会社内で閲覧する
ということになります。
ただし、閲覧請求が認められるのと同様の要件で、
会社法第433条により、「謄写」請求も認められていますので、
一般的には謄写の請求をすると思います。
>あるいは会社内でも株主でない専門家(税理士等)が同席して
>閲覧するということは認められるのでしょか。
本人以外の方が一緒だと、閲覧権限の有無の
証明などを理由に拒否されることも多いです。
弁護士の場合には、代理人となることができますし、
先方に言い訳をさせない資料など(委任状等)
を持参しますが、税理士の先生の場合、弁護士法の関係で、
請求の代理人となることが難しい(またはそれを理由に
拒否される)ことも想定されますので、
当事者に謄写請求をしてもらって、写しをご覧になるケースが
多いように思います。
もちろん、法的な問題ではなく、先方が素直に閲覧
させてくれるのであれば、同席しても良いとは思いますが
紛争に巻き込まれることもあるので、ご注意ください。
よろしくお願い申し上げます。