配偶者居住権の設定について

ご質問、ありがとうございます。
弁護士法人ピクト法律事務所の永吉です。

１ ご質問

＞母が亡くなった場合に、父に下記の通り配偶者居住権を
＞設定することは可能でしょうか。
＞・自宅の土地
＞ 配偶者居住権は父、所有権の1/2を父、所有権の1/2を子が相続
＞・自宅の建物
＞ 配偶者居住権は父、母持ち分所有権は全て父が相続

２ 回答

土地の評価額には影響を与えるものの

配偶者居住権は、あくまでも居住建物に
対する権利ですので、その性質上、
相続により建物の全てを所有することになる者（父）に
配偶者居住権を設定することができません。

配偶者居住権について定める
民法１０２８条２項も以下とされています。
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居住建物が配偶者の財産に属することとなった場合であっても、
他の者がその共有持分を有するときは、配偶者居住権は、消滅しない。
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居住建物が配偶者の財産に属することとなった
場合であっても、他の者が共有持分を有するときは
消滅しないものと定めており、
裏を返せば、他の者がその共有持分を有しない場合には、
民法の混同の一般原則に従って消滅することを前提としています。

よろしくお願い申し上げます。