未分類

法人が代位弁済をした場合の代表者クレジットカードについて

永吉先生

いつもお世話になっております。
代表者が保証人となっている銀行借入について、代位弁済をした場合の代表者個人名義のクレジットカードへの影響について教えていただけないでしょうか。

代位弁済をした場合、いわゆるブラックリストとなる。と聞いたことがあります。
法人名義のクレジットカードではなく、代表者個人名義のクレジットカードの場合に、例えば限度額が引き下げられたり、更新が出来なくなる。といったことがあるのか、あるいは、法人と個人とは別物と考えられるのか教えていただけないでしょうか。

顧問先で法人のクレジットカードは持っていないのですが、代表者個人のクレジットカードを事業用として仕入れなどに使用しています。

代位弁済となって場合に、こちらのクレジットカードが使えなくなり、今後、海外からの仕入れなど、クレジットカードでしか支払が出来ない取引先からの仕入れが出来なくなってしまうと、事業継続が厳しくなってしまうため、代位弁済になる前に、その可能性について知っておいた方がいいと思いご質問させて頂きました。

よろしくお願いいたします。

●●先生

ご質問、ありがとうございます。
弁護士法人ピクト法律事務所の永吉です。

1 ご質問

>代表者が保証人となっている銀行借入について、代位弁済をした場合の代表者個人名義のクレ>ジットカードへの影響について教えていただけないでしょうか。
>代位弁済をした場合、いわゆるブラックリストとなる。と聞いたことがあります。
>法人名義のクレジットカードではなく、代表者個人名義のクレジットカードの場合に、例えば>限度額が引き下げられたり、更新が出来なくなる。といったことがあるのか、あるいは、法>人と個人とは別物と考えられるのか教えていただけないでしょうか。

2 回答

こちらのご質問は、法人の銀行借入などについて
保証協会等が代位弁済したというケースなどをご想定かと
思いますので、その前提で回答いたします。

まず、いわゆるブラックリストと言われるものは、
基本的には、「全国銀行個人信用情報」などの
信用情報機関の登録情報を指しているものと思います
(もちろん、ブラックリストという言葉は多義的ですので、各金融機関独自の保有情報を
含める形で利用されることもありますが。)。

上記のケースでは、代表者個人の信用情報に、
保証人であることが記載されます。

そして、代位弁済がされたケースで、
保証人にも事前に請求があった場合は、
その信用情報について、「保証債務未履行」という
情報が上がりますし、
代位弁済後、保証協会から
保証債務の履行請求があった場合に支払いをしないと
情報が上がることとなります。

これらの情報をどのタイミングで、
どこまで調査して、限度額の引き下げや更新拒絶をするかは、
各カード会社(及び代行会社)の運用や
どのようなカード契約なのかにより様々ですので、
確実なことは言えないのですが、

信用情報自体には上がりますので、
法人と個人は別物と考えるのは危険です。

また、特にカード名義人は代表者個人であるが、
引き落とし口座が会社といういわゆる法人用を想定
しているカードですと、法人の情報を直接カードの
限度額の引き下げや更新拒否などに利用するケースが
多いので、その点も注意が必要です。

結局のところ、保証人になっている債務について、
支払いができないということになると、個人の方も影響を
受けますので、

個人が支払えるのであれば、代位弁済等が
生じる前に会社に貸付けをして、会社から支払う等の措置を講じる
ことが重要となるでしょう。

よろしくお願い申し上げます。