不動産 民法 借地借家法

賃貸アパートの消防設備の点検及び修繕費の負担について

弊所関与先の医療法人が、MS法人が所有する賃貸アパートを
従業員の社宅として一棟借りしています。

この場合、アパートの消防設備の点検及び修繕等は、貸主、借主どちらの
負担になるのでしょうか。(契約上は特に謳っておりません。)

よろしくお願いいたします。

1 ご質問

>弊所関与先の医療法人が、MS法人が所有する賃貸アパートを
>従業員の社宅として一棟借りしています。

>この場合、アパートの消防設備の点検及び修繕等は、貸主、借主どちらの
>負担になるのでしょうか。(契約上は特に謳っておりません。)

2 回答

賃貸人は、賃貸物の使用収益に必要な
修繕を行う義務を負っており(民法606条1項)、
これに要する費用負担も貸主となります。

アパートの消防設備は、
アパートに付属する設備であり、
賃貸物の一部を構成するものなので、
その修繕費用は、貸主の負担となります。

なお、一定の範囲で修繕費用を借主の負担とする
特約も可能と考えられますが、
今回は、契約上何らの定めもないということですので、
原則どおり、貸主負担と考えてよいでしょう。

よろしくお願い申し上げます。