●●です。
【前提】
登場人物は、被相続人A、相続人は子2人(長男B、次男C)
Aの相続財産は、土地1(自宅敷地:評価6千万)と土地2(アパート敷
地:評価4千万)
【質問1】
土地1を長男Bが取得し代償金としてCに1千万円、土地2は換価分割でBとC
が1/2ずつ取得というように、代償分割と換価分割を混合して遺産分割を
することはできるのでしょうか?
【質問2】
長男Bがすべての土地を取得し、Cに代償金を払う場合で、長男Bは土地2
を売却した代金を代償金に充てることは問題ないのでしょうか?
よろしくお願いします。
ご質問、ありがとうございます。
弁護士法人ピクト法律事務所の永吉です。
1 ご質問①〜代償分割と換価分割の複合について
>土地1を長男Bが取得し代償金としてCに1千万円、土地2は換価分割でBとC
>が1/2ずつ取得というように、代償分割と換価分割を混合して遺産分割を
>することはできるのでしょうか?
はい。代償分割や換価分割という分割方法は、
厳密には、個々の共有となっている財産の分け方に関するものですので、
もちろん可能です。
2 ご質問②〜売却代金を代償金に充てることの可否
>長男Bがすべての土地を取得し、Cに代償金を払う場合で、長男Bは土地2
>を売却した代金を代償金に充てることは問題ないのでしょうか?
はい。こちらも問題ありません。
ただし、遺産分割の内容を税務上どのように評価するか等に関連して
代償分割と換価分割どちらと評価されるのかということに
疑義が生じる場合がありますので、
代償分割とする場合には、あくまでも長男Bは、
土地2の売却代金で代償金を支払っても良いし、
他の財産から支払っても良いという形式で記載することが必要です。
売却を義務付けるような協議書ですと代償分割だと
思っていたものが、実は換価分割と評価されることも
ありますので、ご注意ください。
遺言についてのものになりますが、
以下の私の記事等が参考になると思いますので、ご覧
いただければと思います。遺産分割合意の解釈として
同様の問題生じます。
https://zeirishi-law.com/souzoku/igon/kaishaku/
よろしくお願い申し上げます。