いつも大変お世話になっております。
お忙しいと存じますが、ご教授いただければ幸いでございます。
【概要】
山林の地積 : 487,015㎡
内 森林簿上の樹種面積 : 48ha
内 スギ 〃 : 13ha
評価額 : おおよそ700万円 (相続税 : 約300万)
という状況で、スギ以外はアカマツやその他の広葉樹となっています。
ご相続人に確認させていただいたところ、過去に立木を売却された実績
がなく、先代が売却用に植樹したものか否かもわからない状況です。
財産評価基本通達を確認すると、主要樹種以外はH29年から原則として
売買実例、精通者意見価額等を参酌して評価するとなっております。
【質問】
① スギやヒノキは森林簿に従って計上しなければ、当たり前にして
税務署が否認してくるのでしょうか?否認されている事例はあるの
でしょうか。
② 主要樹種以外の立木について、今回のケースであれば35haありま
すが、こちらも精通者意見価格を確認し計上しない場合で、否認
リスクがございますでしょうか。まだ29年からと年数が浅いですが
計上を求められている例がございますでしょうか?
以上、どうぞよろしくお願い致します。
ご質問、ありがとうございます。
弁護士法人ピクト法律事務所の永吉です。
1 ご質問①
>① スギやヒノキは森林簿に従って計上しなければ、当たり前にして税務署が
>否認してくるのでしょうか?否認されている事例はあるのでしょうか。
私の場合、法的な部分や考え方の部分は専門ですが、
不動産の評価「計算」について、そこまで
詳しくはありませんが、財産評価通達上は、
計上することとなると思います。
ただ、現実論としては、
森林の場合には売却価値が実際にあるのかどうか、
や庭園設備の場合にはかなり手(費用)をかけて造作したといえる
場合以外は、税務署が指摘してくることは珍しいのではないかというのが私の印象です。
(財産評価通達もあくまでも財産評価の問題ですので、
価値がないとの反論も一応可能です。)
2 ご質問②
>② 主要樹種以外の立木について、今回のケースであれば35haありま
>すが、こちらも精通者意見価格を確認し計上しない場合で、否認
>リスクがございますでしょうか。まだ29年からと年数が浅いですが
>計上を求められている例がございますでしょうか?
そうですね。リスクが全くないかというと、
0ではないという回答になってしまいますが、
実際、調査などで計上を求められているという事例は
私自身はまだ知りません。
もちろん、ご質問①で記載した
ような場合は、あり得るかと思います。
よろしくお願い申し上げます。